施工マニュアル通りに施工していない物件のご紹介
- 2022.02.01
軒天井が捲れて、瓦屋根の点検工事をさせていただいた現場のご紹介です。
築15年程度の物件で、使用してある瓦は、平板瓦です。マニュアル通りに施工してあれば、比較的雨漏りがしない瓦だという認識でおりましたが。
【 森亀 】では、考えもつかない工法で納めた瓦屋根でした。
まずは問題の軒天です。
釘が抜けて、今にも天井が落ちそうになっています。
天井自体に問題があることは、考えにくいので瓦に問題があると判断しました。
瓦を撤去した後に、原因が発覚しました。
破風上まで塗り上げてあるはずのモルタルが途中でなくなっています。手抜き工事です。
破風の内側に本来あるはずの捨て水切りがありません。手抜き工事です。
ルーフィングの立ち上げ部分を、桟木があたり破っています。これは重症です。
雨水が侵入し、桟木を腐らせています。キノコのようなものが育っています。
このように施工マニュアルを無視し、完成させた屋根は雨漏りが発生します。どんな仕事にも予算があり、商売としては儲けがあって成り立つのは当たり前ですが、これは商売以前の問題で、詐欺にも等しい悪徳な工事内容だと思います。お客様が気の毒でなりません。
修理工事の内容です。
ルーフィングを貼り、捨て水切りを入れ、桟木を施工しました。
葺き直しの工事です。雨返しのシーラーも貼ってあります。
完成です。
ステンレス製ゴムパッキン付きビスで下地木材に留めつけ完成です。
軒天井も新しく貼り直しました。あと、塗装工事をして完成です。
今回の工事では、驚くことがたくさんありました。専門的な知識もなく、そしてお客様の大切な家屋のことを思わず、工事をする業者が存在していることに怒りすら覚えました。商売として儲けることは大切ですが、人としてどうか?という点に尽きるような気がします。
【 森亀 】は、松阪市で創業より120年以上商いをさせていただいております。このような工事を一度でもしたら、今日まで商いは続いていなかったと思います。これは私だけでなく、創業当時からのプライドでもあると思います。今後も創業120年で培われた技術と、お客様の安心して暮らせる住環境の提供を常に考え精進してまいります。
今後とも、よろしくお願いいたします。