棟瓦飛散の原因についてのご紹介(釘編)
- 2023.08.01
瓦が飛散したとご連絡をいただき、現場調査をおこないました。
乾式工法で施工された物件で、棟瓦は垂木に釘留めと言った、オーソドックスな工事内容です。
原因からお伝えします。ズバリ ” 釘の浮き ” でした。
ご覧の通り、棟瓦と留めつけているゴムパッキン付きの釘が10ミリ以上浮き上がっていました。
台風一過です。
棟瓦が隣接するガレージの屋根まで飛散しています。また、飛散した瓦が、その他の瓦までも割っています。
もう一つの原因です。 ” 垂木の腐り ” です。
釘が浮き上がったことにより、パッキンの止水性能が全く機能せずに、釘を雨水が伝い垂木を腐らせています。
このことから、分かること。
① 釘は使わず、ビスを使用する(釘より、浮きが少ない)
② 垂木は、白木を使用せずに、防腐処理済の商品もしくは赤身材を使用する
但し、修理工事をおこなえば、新築時同様に仕上がるので、ご安心ください。
修理工事のご紹介です、
既存の棟瓦・モルタル・垂木を撤去後、棟金具を下地木材に留めつけ、垂木を取り付けます。
防腐処理済の垂木です。
垂木に対し、モルタルを塗り上げます。
撥水性モルタルなので、水を弾く性能があります。
ステンレス製ゴムパッキン付ビスで棟瓦を留めつけます。
従来の釘より、浮きが少ないビスで棟瓦を垂木に留めつけました。長さも75ミリを使用することで、しっかりと保持力があります。完成です。
原因である釘での施工内容ですが、現在では、ステンレス製ゴムパッキン付ビスで留めつける業者が殆どなので安心ですが、築20年位経過した物件は、釘での施工が多かったように思います。釘は、長さや太さに関わらず、大なり小なり浮きが生じてきます。棟瓦の飛散の原因になる可能性があります。
【 森亀 】では、屋根瓦の無料点検を実施しております。自分の家は大丈夫、と思っていても、被害がでることがあります。5年に1度位は点検されることをお勧めいたします。釘の浮きは、地上から目視で確認することは困難で、ご自分で確認することも高所作業ですので控えていただきたいと思います。
瓦屋根の点検・メンテナンス工事は、創業120年越えの 【 森亀 】にお任せください。ご連絡お待ちしております。
ありがとうございました。