燻し瓦 新築工事のご紹介
- 2021.10.01
燻し瓦を採用していただいた立派な物件のご紹介です。
使用した瓦は、三州瓦の燻し瓦(53枚判 面取り)、軒瓦は一文字軒瓦を使用。
工法は、乾式工法(1枚に対し、1本以上の釘やビスで木下地の留めつける工法)で進めました。
最近の新築工事は、平板瓦(洋風)や板金屋根材が採用されることが多くなり、このような和瓦はめっきり減りました。
ですが、雨量の多い日本、特に三重県の南勢地区には、和瓦のような谷がある瓦が一番適していると思います。
そしてなんと言っても、意匠性の高さ・風格は他の商材にはないものがあります。個人的には一番お勧めの商材です。
こだわりの軒部 一文字軒瓦です。
一般的に使用される軒瓦と異なり、仕上がりが真っすぐ、すっきりと飽きのこない上品な仕上がりです。
京都などでは多く使用され、数寄屋造りと言います。
桟瓦(地瓦)の仕上がりです。
流れ方向も斜めのラインもまっすぐに葺きあがり、本当に美しい仕上がりです。
谷部の仕上がりです。
屋根が曲がる部分には、このように谷部が出来ます。雨水が集まるところなので、雨漏りがしないように細心の注意を払います。
谷樋も、腐食に強いステンレス製 0.35ミリ 銀黒色を使用し、万全を期します。
棟部の仕上がりです。
厚のし瓦5段、多聞丸を使用し、数寄屋普請に似合うすっきりとした意匠性に仕上げました。
谷部の止め部も、雨仕舞を考慮しながら美しい仕上がりを心掛けました。
工事完了後の全景です。
瓦葺き工事完了です。
屋根の形状も複雑でしたが、瓦割り付けの寸法通りに工務店様に木工事を納めいただき、滞りなく終わらせていただくことが出来ました。
これから先、50年100年とお客様の家を守る屋根瓦工事に携わらせていただき、ありがとうございました。